ペット火葬における宗教的な考え方

ペットを火葬する場合、その背後にある宗教的な考え方は多岐にわたります。
例えば、日本では神道や仏教の影響が強く、多くの人がペットを亡くした場合には、神社やお寺でのお焼香やお参りが一般的な方法となっています。
しかし、最近ではキリスト教の影響が強い欧米では、ペットを火葬し、遺灰を持ち帰ることが一般的です。

それでは、ペット火葬における宗教的な考え方について、以下で解説していきます。

神道

神道では、生前に身体に宿る霊(たましい)が死後に神の国(あの世)に移り、それによって永遠の命を受けると考えられています。
このため、神社でのお焼香やお参りが行われ、ペットの尊厳を守り、故郷であり、飼い主の家族と共に過ごした縁のある場所、すなわち縁起の良いところに遺灰を埋葬することが一般的です。
また、神社やお寺でのお焼香やお参りによって、ペットの霊が安らかに神の国に移ることを願っています。

仏教

仏教では、ペットは生き物であり、命を持っているものとして大切に扱うべきであると考えられています。
命あるものは何度も転生し、生まれ変わるとされおり、このため、仏教寺院においては、ペットを送り出す機会が与えられます。
また、遺灰を持ち帰ることが許されるため、ペットに対する記憶を持っておくこともできます。住職や僧侶が先頭に立って、ペットの供養を営むお寺も多くあります。

キリスト教

キリスト教の影響が強い欧米では、ペット火葬においては、火葬されたペットの遺灰を家に保管して、家族とともに暮らすことが一般的です。これは、ペットは家族であるという考え方から来ています。
さらに、多くのキリスト教信徒は、火葬が天国に行くための手続きだという考え方があります。言い換えれば、ペットの焼香や祈りがなくても、天国に行くことができるということです。

【まとめ】

ペット火葬における宗教的な考え方は、人の文化や宗教によって大きく異なります。神道や仏教のように、ペットの霊安穏を祈り、遺灰を持ち帰って供養する考え方が一般的である一方で、キリスト教のように遺灰を家族としして暮らす、という考え方もあります。
ただし、ペット自体には宗派はありません。
無宗派でペット火葬を執り行う業者がほとんどですが、神社やお寺がペット火葬業者の場合はその寺院の宗派があることががありますので、上記の内容をご参考に事前に確認することをおすすめいたします。